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清水エスパルス
清水エスパルス
1
[ 試合終了 ]
0 前半 0
1 後半 2
2
  • 75分 北川 航也
  • 80分 高橋 潤哉
  • 87分 後藤 優介
AWAY
モンテディオ山形
モンテディオ山形

メンバー

清水エスパルス

スターティングメンバー

GK 57 権田 修一
DF 3 高橋 祐治
DF 28 吉田 豊

85'

DF 66 住吉 ジェラニレショーン
DF 70 原 輝綺
MF 10 カルリーニョス ジュニオ

85'

MF 11 ルーカス ブラガ

71'

MF 13 宮本 航汰
MF 33 乾 貴士
MF 36 宇野 禅斗

65'

FW 23 北川 航也

85'

控えメンバー

GK 1 沖 悠哉
DF 5 北爪 健吾
DF 32 高木 践

85'

MF 16 西澤 健太

85'

MF 21 矢島 慎也

71'

MF 71 中村 亮太朗

65'

FW 99 ドウグラス タンキ

85'

監督

秋葉 忠宏
モンテディオ山形

スターティングメンバー

GK 1 後藤 雅明
DF 5 安部 崇士
DF 6 山田 拓巳

90+1'

DF 15 川井 歩

80'

DF 22 城和 隼颯
MF 7 髙江 麗央
MF 8 小西 雄大
MF 88 土居 聖真

74'

FW 25 國分 伸太郎

74'

FW 42 イサカ ゼイン
FW 90 ディサロ 燦シルヴァーノ

74'

控えメンバー

GK 23 藤嶋 栄介
DF 19 岡本 一真

80'

DF 40 坂本 稀吏也

90+1'

MF 14 坂本 亘基

74'

MF 18 南 秀仁
FW 36 高橋 潤哉

74'

FW 41 後藤 優介

74'

監督

渡邉 晋

スタッツ

90 45 total   total 45 90
4 3 7 FK 11 5 6
6 3 9 CK 4 2 2
0 0 0 PK 0 0 0
10 7 17 シュート 6 3 3
0 0 0 オフサイド 0 0 0

試合環境

  • 天候
  • 気温
    17.9℃
  • 湿度
    41%
  • ピッチ
    全面良芝
  • 入場者数
    18,284人
  • 主審
    今村 義朗
  • 副審
    塚田 健太、小出 貴彦
  • 第四の審判
    安藤 康平

監督コメント

■総括:
この日本平に集まってくれた我々のブルーのサポーターの皆さん本当にありがとうございます。それから山形県内ではパブリックビューイングをしていると聞いています。そういった中継先も含めて、我々の勝利を信じて思いや念を届けてくれた方もたくさんいらっしゃったと思います。本当にありがとうございました。
苦しい時間帯でも、もちろん数ではオレンジの清水のサポーターには負けていましたけども、彼らの思いや熱量で選手の足を動かしてくれたと思います。本当に感謝を申し上げたいと思います。
ゲームは、前回の山口戦から少し時間があったので、そこで出た反省と対清水さんの準備で、ビルドアップでうまく前進したいということは考えていました。
前半の最初は矢印を外せたのですが、ポケット、我々の言うポケットは多分皆さんの想像するポケットと違うんですけど、我々の言うポケットにボールが入ったところでちょっとバタついたり、ファーストの矢印を外せたんだけどもその先でちょっともたついたりというのが見られたのは残念でした。
前半良かったのは、我々の守備の部分で意図的にボールを奪うシーンが多かったというところです。後半に入っても構図としてはそんなに変わらなかったですけども、そこもちょっとずつオープンになってしまったのが残念でした。そうなるとやっぱり清水さんの上手さとかパワーというものを引き出してしまうので、そこで先制されたのは痛かったです。
ただそこから交代選手も含めて、我々がさらにパワーを増して逆転までいけたのは素晴らしい選手たちだと思います。
この1勝は、我々にとっては勝点3にしか過ぎないんですけれども、今優勝争いをしている清水さんに対してこういうような勝利ができたということは自信にしたいと思います。
ただ我々は今日の勝利で何かを掴めたわけではないので、浮かれることなくしっかり気を引き締めて、また次のゲームに向けて準備をしていきたいと思います。

 

 

Q:後半の途中から少しオープンな展開になりましたが、同点ゴールの場面ではエスパルスの前に来る圧力をひっくり返しました。あのシーンは狙い通りだったのでしょうか。

 

A:狙い通りです。

 

 

Q:ここからプレーオフ争いに向けてチームとして高めていきたいところを聞かせてください。

 

A:今日出た反省から紐解くとすれば、得点シーンのように一発で引っくり返せるところは引っくり返せると、相手の矢印をもう少ししっかりと見たいですよね。前半はエスパルスさんの矢印があまり前に向かってこなかったので、我々から前進していこうという体勢を取れたと思います。来てくれるものがあればひっくり返すのは、容易ではないんですけどスペースはそれだけ生まれるので。そういったところは上手に見ていければとは思います。
ただやっぱり、膠着するゲームが増えてくると思うので、前半みたいな展開も覚悟はしています。であればもう少し1人ひとりが例えばドライブをして相手に向かっていくだとか、あるいはアタッキングサードに入ったところで、同じように向かっていく矢印を我々からぶつけていくとか、そういうものは持っていけると、また相手にとって脅威になるのかなと感じました。

 

 

Q:山形はこれで6連勝になりました。夏場以降1敗しかしておらず、非常に状態が上がっています。その要因を聞かせてください。

 

A:もちろん、中断期間中に加入した選手たちの働きというものは、皆さんが思っているように素晴らしいものがあると思います。ただ、チームの全体の構図としては何も変えていることはなくて、そこに対してより選手たちが早い判断とそれに伴う実行の速さで相手よりもポジショニングの部分で先手を取ることができる。
そういったところは我々の結果に結びついている一番大きな要因だと思います。あとは守備の部分で、今日も前半いくつかショートカウンター気味に行けたものあったんですけども、あれは一番やりたい形。でもそれが全部できるとは限らないんですよね、90分やっていると。であれば我々のボックスの付近で守らなきゃいけないことがあるので、そこでの振る舞いというものはものすごくしたたかになってきたと思います。
1失点の部分は大いに反省しなきゃいけないです。あれだけ人が揃っているのに足を振られる。こぼれ球の反応が相手の方が早い。これは本当に見逃しちゃいけないんですけども、我々のいわゆる連勝を支えているものは、そういった守備の部分も大きいと思いますので、そこは非常に高まりを見せている部分だと思います。
その攻守における両輪をこれからしっかり回していくこと。もちろん自分たちの理想というか、狙いみたいなものは毎試合毎試合表現したいんですけれども、先ほど申し上げたように、終盤になるとそういったものを通り越した部分で勝負を決することってあるので、そういったところに対しても我々がよりしたたかに向かっていく、あるいは弾き返していくという作業が必要になってくると感じています。

選手コメント

No.88 土居 聖真 選手

No.88 土居 聖真 選手

Q:今日は試合をしてみてどうでしたか?

 

A:立ち上がりはちょっと自分たちが、のまれている感じじゃないですけど、慌てているところもあったかなと思います。徐々に時間が経つにつれていい時間帯が続いたと思いますし、僕が代わるまでも何度かビッグチャンスはあったので、チームとしても個人としても決めたいシーンはありました。後半は特にいい攻撃で、僕が代わってから失点はしましたけど、逆転してくれました。本当に毎試合、毎試合、成長を感じるチームだと思っています。

 

 

Q:土居選手が加入して現在は6連勝していますが、どういうところがよくなっていますか?

 

A:僕は何もしてないので。僕がというよりかは、チーム全体として、スタッフ、チームメイト含めてみんなで積み上げてきたものだと思っています。今日勝ちましたけど、まだ改善点はたくさんあるので、本当にここまでずっと自分たちのストロングである、しっかりボールを大事にしながら、ゲームを支配しながらゴールに迫るというサッカーが本当に毎試合、毎試合できているので、これを今シーズン終わるまで続けていくだけだと思います。

 

 

Q:イサカゼイン選手、ディサロ燦シルヴァーノ選手との関係は、3人で崩し切って得点になりそうなシーンもありました。かなりチャンスを作れているようになってきて、自身も山形の攻撃の軸になっている実感も持てているのでは?

 

A:加入当初は僕のプレースタイルだったりというのをみんな探り探りで、僕もみんなのプレースタイルだったり、チームのやり方だったりを探り探りだったんですけど、練習じゃなくて、試合を重ねていくたびに、「この選手はこういうのが得意なんだ」とか、「こういうプレーをしてほしいんだ」と理解していく積み重ねなので、本当にいい流れもチームとしても来ているので、足元をしっかり見て次に向かえればと思います。

 

 

Q:プレーオフ争いについては?

 

A:プレーオフというよりも、いま目の前の1試合1試合に全力を注ぐことだと思いますし、個人としては今日もいい集中力で試合に臨めたので、これをまた、あと1試合、2試合、3試合、4試合と続けていければと思います。

 

 

Q:本当に試合に出続けてよくなっていますね。鹿島でなかなか試合に絡めなかったこともありますし。

 

A:それもすごく感じていますし、体も心も、あの頃とは別人な感覚はあります。

 

 

Q:土居選手としては古巣・鹿島へのいまの思いはどうですか?

 

A:もちろん気にはなりますけど、いまは山形の選手なので、しっかり山形で結果やいろんなものを残していきたいと思っているので、あまり鹿島を気にかける余裕がないというか(笑)、本当にいっぱいいっぱいなので。

選手コメント

No.8 小西 雄大 選手

No.8 小西 雄大 選手

Q:試合をふり返っていただいてよろしいですか?

 

A:向こうも昇格が懸かっていて、僕らもプレーオフが懸かっているなかで、やっぱり硬い試合になったかなというのと、チャンスの数で言うと、向こうのほうが少し多かったかなという印象があるんですけど、最後90分とおして僕たちが勝者になれたというのは、90分間とおして隙を見せずにやり続けた結果だと思うので、そこはポジティブにとらえていいかなと思います。

 

 

Q:監督はビルドアップの部分を特に重視してやっていたと言っていましたが、清水が人に対して圧をかけてくるチームのなかで、山形はボランチを中心に相手を見て、動かしながら前進していく。そこは敵陣でのシュート本数は少なかったという話があったんですが、ボールを動かす部分では自信を深めているところなのかなと、そこの手応えはどうですか?

 

A:そこは今年ずっと取り組んでいるところで、積み上げられているところのひとつだと思っています。前半は何回かいいシーンがあったんですけと、後半は少し自分らが思うような形でビルドアップできる回数は少なかったです。前半の動かし方のなかで、相手にとって危険なところに入れた瞬間の迫力やゴールに向かう姿勢というのを、もうちょっと出せたらよかったかなというのはあります。

 

 

Q:その先の攻撃で精度を高めていくために、ボランチとしてできることはどんなことだと思いますか?

 

A:うちは、特に右サイドにイサカゼイン選手という特徴的な選手がいて、サイド攻撃がすごい得意なチームだと思うんですけど、よりゴールを意識したプレーというか、真ん中でプレーできる選手もたくさんいますし、そうした選手がターンをしてフォワードが抜け出す、みたいなシーンとかももっと増やせればよかったかなというのが、今日の試合、特に前半は、ビルドアップのなかでそういうシーンがもっと見られたらよかったかなというのはあります。

 

 

Q:そこは清水の中盤の強度とか質みたいなところに上回られた感覚だったのか、山形としてまだまだ高めていかないと、という認識ですか?

 

A:どちらかというと後者の認識ですかね、僕の感覚では。少し後ろに重かったというのもありますし、もう少しビルドアップに人数を割かずに前にもう少し張り出してもいけたかなというのはあります。

 

 

Q:決勝点のフリーキックの場面は、狙いどおりでしたか?

 

A:そうですね。少し流れたら直接気味にもなるような、キーパーからするとすごく難しい位置からのフリーキックだと思うので、髙江(麗央)選手と話をして、インスイングのほうがいいんじゃないかという話も出たので、思い切って蹴れたと思います。

 

 

Q:残り3試合、プレーオフ争いに向けての意気込みを聞かせてください。

 

A:本当にひとつひとつだと思うので、まずは次の熊本戦に向けてしっかりいい準備ができたらと思います。

戦評

前節4試合ぶりの完封勝利で連勝を『5』に伸ばしたモンテディオ山形。J1昇格プレーオフ争いが更に混戦となった中、自動昇格が懸かる2位・清水エスパルスとのアウェイゲームを迎えた。10試合ぶりに先制点を許したが終盤に逆転、18,284人が詰めかけた鬼門の日本平で大きな勝点3を獲得した。

 

山形は前節からスタメン変更なし、対する清水はDF2枚を変更し、この重要な一戦に臨んだ。

 

キックオフ前の気温17.9℃、そして風雨と肌寒いコンディション下で行われた試合は立ち上がり、清水の素早い攻守の切り替えで押される展開に。2分、中盤でボールを奪われてショートカウンターを受け、最後は原輝綺にシュートを許したが、枠の上。その4分後には、原からの一気のスルーパスに北川航也が反応したが、山形GK・後藤雅明が凌いだ。更に14分、川井歩のロングスローからフィニッシュまで運べず、相手のカウンターとなったが、ルーカスブラガの突破を小西雄大が許さず、攻撃を遅らせた。
序盤は清水のコンパクトな守備ブロックに対して効果的にボールを動かすことが出来ず、自陣でのプレーが長く続いたが、山形もコンパクトな守備ブロックで粘り強く対応した。

 

山形のファーストシュートは19分。相手陣内の右サイドでスローインを獲得し素早くリスタート、最後は土居聖真がシュートを放った。その4分後、相手のビルドアップミスをディサロ燦シルヴァーノが奪い、チャンスとなったがシュートは相手に当たって枠をわずかに外れた。

 

ここから流れを引き寄せたい山形だったが27分、自陣でパスミスが発生。北川に浮き球のシュートを狙われたが後藤雅がキャッチ。32分には、相手GKの長いFKのセカンドボールを自陣で収めきれず、細かくつながれ、乾貴士のクロスを宮本航汰に頭で合わせられて相手の決定機となったが、後藤雅が左手一本で弾くビッグセーブを見せた。

 

ヒヤリとするシーンが続きながらも凌いだ山形は34分、ライン間で縦パスを受けたディサロが追い風を利用してミドルシュートを狙ったが、僅かに枠の上へと外れた。

 

前半の半ばを過ぎた時間帯から相手のライン間が空くようになり、山形はそこへパスを差し込むが清水の堅い守備陣を崩せず、チャンスらしいチャンスを作れない。その中で45分、後藤雅のロングキックが追い風によって伸び、ボールは土居聖真に繋がってチャンスを迎えたが、クロスは味方へ通らず。前半はスコアレスで終了となった。

 

後半に入り、清水は前半よりも前からプレスを強めるようになる。山形はそれによってできたスペースを突いて前進できるようになり49分、ディサロからスルーパスを受けたイサカゼインがダイレクトクロス、土居が滑り込んで反応するも惜しくも手前でカットされた。54分には、髙江麗央が中央をドリブル突破し右へ展開。パスを受けたイサカはカットインからシュートを狙ったが、相手に当たって枠を逸れた。

 

前半同様、互いに球際が激しく、かつ集中した守備を行い、締まった試合展開となる中で70分、清水に決定機。ビルドアップを自陣でカットされ、乾の横パスをルーカスブラガにフリーで受けられたが、山田拓巳が戻って対応し、シュートを許さなかった。その3分後、山形がカウンターから好機。安部崇士からの浮き球のパスをディサロがワンタッチで落とし、反応したイサカがワンタッチで左へ展開、土居へと渡る。土居のクロスにイサカ、さらにはディサロが飛び込んだがゴールとはならなかった。
直後に山形は3枚替え。ディサロ、土居、國分伸太郎を下げて後藤優介、高橋潤哉、坂本亘基をピッチに送り込む。

 

一気にフレッシュな選手を投入したが75分、清水はスローインから逆サイドへ展開。山形は左サイドで細かくパスを繋がれると、矢島慎也のクロスを跳ね返しきれず、セカンドをカルリーニョスジュニオに拾われてシュート。ここは後藤雅が弾いたが、こぼれ球を北川に押し込まれ、清水に先制点を奪われた。

 

しかし80分、すぐさま山形が追いつく。安部からのロングボールを坂本亘が上手く収めてタメを作り、走り込んできた高橋へパス。高橋がニアを狙ったシュートを放つと、GK権田修一に触られたもののゴールに吸い込まれていった。高橋は今季10得点目を記録。同点直後、山形は川井に代えて岡本一真を投入する。

 

勢いに乗る山形は、イサカがファウルを貰い、好位置でFKを獲得する。87分、キッカー・小西のインスイングのクロスを、ファーサイドの後藤優が頭で合わせてネットを揺らした。後藤優の古巣チームへの恩返し弾で遂に逆転に成功する。

 

この直後、山形は山田と小西が同時に足を攣ったが、残る交代は1枠。90分+1、小西をピッチに残し、山田を坂本稀史也に代えて交代カードを使い切る。

 

前線に人数をかける清水に対して山形は、最終盤に入ってもスタミナが落ちないイサカがドリブルで運ぶなどして時間を使う。その中で90分+3と90分+9、清水にCKを与え、セカンドを乾に拾われてシュートを許したが、どちらも枠を外れた。試合はこのまま終了、今季ここまでホーム無敗の清水に勝利し、6連勝を達成した。

 

これで山形は勝点を57に伸ばしたが、4・5・6位のチームがいずれも勝利したため、順位は7位のままとなった。
次節は27日(日)、ホームに戻りロアッソ熊本と対戦する。