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ヴァンフォーレ甲府
ヴァンフォーレ甲府
1
[ 試合終了 ]
1 前半 1
0 後半 1
2
  • 45分 飯田 貴敬
  • 21分 ディサロ 燦シルヴァーノ
  • 76分 山田 拓巳
AWAY
モンテディオ山形
モンテディオ山形

メンバー

ヴァンフォーレ甲府

スターティングメンバー

GK 88 渋谷 飛翔
DF 3 孫 大河
DF 7 荒木 翔
DF 21 ヘナト アウグスト

77'

DF 24 飯田 貴敬
MF 18 三沢 直人
MF 26 佐藤 和弘

80'

MF 34 木村 卓斗
MF 51 アダイウトン

80'

FW 9 三平 和司

77'

FW 99 ピーター ウタカ

63'

控えメンバー

GK 33 山内 康太
DF 23 関口 正大
DF 41 井上 樹

77'

MF 13 村上 千歩

80'

MF 14 中山 陸

80'

FW 10 鳥海 芳樹

77'

FW 11 マクーラ

63'

監督

大塚 真司
モンテディオ山形

スターティングメンバー

GK 1 後藤 雅明
DF 4 西村 慧祐
DF 5 安部 崇士
DF 6 山田 拓巳

90'

DF 15 川井 歩
MF 7 髙江 麗央

90'

MF 8 小西 雄大
MF 88 土居 聖真

63'

FW 25 國分 伸太郎

63'

FW 42 イサカ ゼイン
FW 90 ディサロ 燦シルヴァーノ

81'

控えメンバー

GK 23 藤嶋 栄介
DF 40 坂本 稀吏也

90'

MF 14 坂本 亘基

63'

MF 18 南 秀仁

90'

MF 24 横山 塁
FW 36 高橋 潤哉

63'

FW 41 後藤 優介

81'

監督

渡邉 晋

スタッツ

90 45 total   total 45 90
4 6 10 FK 9 4 5
2 2 4 CK 4 2 2
0 0 0 PK 0 0 0
6 10 16 シュート 8 6 2
1 2 3 オフサイド 0 0 0

試合環境

  • 天候
  • 気温
    27.6℃
  • 湿度
    43%
  • ピッチ
    全面良芝
  • 入場者数
    8,620人
  • 主審
    大橋 侑祐
  • 副審
    田尻 智計、宮原 一也
  • 第四の審判
    植松 健太朗

監督コメント

■総括:
800人を超えるサポーターがこの小瀬に集まってくれたと聞いています。山形からは少し交通の便が良くないので、少し時間もかかるんですけども、その中でも大勢の方に来ていただけたことは本当に間違いなく、彼らのパワーが選手の足を動かしてくれたと思います。また中継の先からも我々にエネルギーを送っていただきました。本当にありがとうございました。
ゲームの方は、前半しっかりと我々は前進して、そこから最後の仕掛けの部分でいろいろ手を出していこうというところはたくさん見られたと思います。
基本的に甲府さんのチャンスになったのは、我々の取られ方のところで、イージーなミスだったりあるいはファーストプレスを外した後の、場所で言うとハーフウェイライン付近で、ちょっと自分たちでスピードを上げすぎて失ったりとか、ちょっと球足が長いボールが引っかかったりとか、そういうものが甲府さんに渡って我々はピンチになったと今は認識をしています。あれをやってしまうと流れも変わってしまうので。
ただやっぱりしっかりと相手を見て外して前進していくことができたのであれば、前半の中で1-0じゃなくて2-0あるいは3-0にしてもおかしくない、逆にそれをしなければまた甲府さんがパワーを持ってしまう原因になってしまいます。
もちろん1失点もいらない。そういうところはもっと突き詰めてやっていかなければいけないなと思います。
スコアがタイになってからはお互い膠着するようなゲーム展開になったので、我々がしっかりと力を発揮した先に、より良い展開や結果というものを、前半の早いうちにやることができれば、もっともっと自分たちが盤石のゲームができたと思います。
ただ、これもサッカーなので、選手たちが本当に最後まで粘り強く、したたかに、賢さを持って戦い抜いて、2-1で勝ち切れたということは結果としては100%満足です。勝ち得た自信としっかり修正しなければいけない我々の課題と、その両方を持ってまた次のゲームに臨みたいと思います。

 

■質疑応答:
Q:甲府が4バックで入りましたが、山形としては想定内でしたか?

 

A:メンバー表を見たときに、きっちり書く人と書かない人がいるんですけど、割と甲府さんはしっかりと書いていただいた中で、林田(滉也)君が累積で出場停止ということを考えると、そこは足りなくなるというものは予測していました。
なので、今週のトレーニングはずっと甲府さんの3枚という準備をしていましたけども、今日のミーティングのところで相手が4枚になる可能性があるというところ。
前回対策の映像も含めてちょっと選手には見せて、攻守の狙いというものを整理して臨むことはできました。

 

 

Q:決勝点のシーンですけど、記者席から見ていて誰が最後飛び込んできたのか一瞬山田選手とは正直思わなかったという、監督もちょっとびっくりするようなポジショニングだったと思いますが、決勝のシーンをご覧になっていかがですか?

 

A:すみません、交代の準備をしていて見ていないです。ピッチに送り出す選手たちにいろいろ戦術的なことを話していた最中だったので。気づいたらボールがゴールの中に入っていて、コーチに「誰が入れたの?」って確認したぐらいなので。申し訳ないです、僕もちょっと見られてないです。
ただ、ゴール前に人数は増やしたいですし、特に我々の左サイドはサイドバックをやっているヤマが高い位置を取る構造にもなっています。
ゼインのクロスからだったのかな?折り返しか。そこはチームの構造を考えれば自然だと思います。そこにしっかりと勇気と決断をして飛び込んだヤマが素晴らしかったと思いますし、彼に嗅覚があるんだったら聞いてみたいですけど、そういうところもしっかりと、それこそ粘り強く詰めて押し込んだというものはヤマが素晴らしいと感じています。

 

 

Q:山田拓巳選手は8月からもずっと出ずっぱりというか、一番暑い時期に一番運動量を求められるポジションで素晴らしい活躍ですが、改めて彼の存在はいかがでしょうか。

 

A:今シーズンは本当に苦しい時間を過ごしていた時間の方が長かったと思います。シーズンの序盤あるいは途中では数分間しか出られないようなシチュエーションでした。
でも昨年、急にパッとヤマをスタメンで使って、それでしっかりとアシストした試合があったんですけど、毎日の彼を見ていると僕は彼ならやってくれると思うし、仮にヤマが大きなミスをしてそれが失点に繋がって負けたとしても、僕が彼のケツを拭きます。
そういうものをしっかりと毎日見せてくれているからこそ、僕は何のためらいもなく彼を送り出すことができるし、それをしっかりと物にする。もちろんそれは彼の準備があるからだと思いますし、素晴らしいフットボーラーだと感じています。
そういう選手には必ずサッカーの神様が微笑んでくれますから、今日のゴールももしかしたらそういうものがもたらされたのかもしれないです。
でも本当に、彼に対しては「使って大丈夫かな?」と思うことが1ミリもない選手なので。モンテの若い選手たちは彼の姿勢というものをぜひ見習ってほしいと思います。

選手コメント

No.90 ディサロ 燦シルヴァーノ 選手

No.90 ディサロ 燦シルヴァーノ 選手

Q:へナト選手がしっかり付いてきたのかなと思いましたが、その辺りはどうでしたか?

 

A:へナトは前には強いタイプなのはわかっていたので、へナトの前をうろちょろするというよりも、へナトと(孫)大河の間をうろちょろして、どっちつかずになるようなポジションを取るようなことは心がけていました。

 

 

Q:へナト選手は人に行くので、孫選手よりはフリーで裏を取るのが難しいのかなと思いますが?

 

A:走ろうとしたらへナトはだいたい前に入ってブロックしてくるタイプだったので、へナトの目の前で走るというのはあまり分がよくないなとは思っていたので、そのへんは工夫していました。

 

 

Q:へナト選手とは清水でも一緒にやっているので、特徴はお互いわかっている感じかと思いますが?

 

A:そうですね。試合前も話しましたし、へナトの特徴はわかっているつもりでした。

 

 

Q:山形の施設がよくなっていることは、トレーニングしたり、休んだりするところでいい条件になっていると感じますか?

 

A:常にいい準備を、今日来ているメンバーだけじゃなくて、(山形に)残っているメンバーもやってくれていますし、だから出たときにみんな活躍できると思います。

選手コメント

No.6 山田 拓巳 選手

No.6 山田 拓巳 選手

Q:ゴールシーンですが、そこで山田選手が飛び込んでいくという嗅覚のところですが?

 

A:いや本当に、自分でも、なんでいたかと言われてもうまく説明できないんですけれども、ただ、流れのなかで高い位置に行くことは珍しくはないですし、自分の良さでもあるので、たまたまその流れのなかで前を取りにいって、なんとなく「来るかもな」という感覚はありました。それで中にああいうポジション取ってえたら本当にたまたま来たので。あんなガチャッとなってあれがゴールに入るとは予想できなかったですし、本当に全然かっこいいゴールではなかったですけど、自分らしく、気持ちで押し込んだゴールだったと思います。

 

 

Q:ディサロ選手に付けて、逆サイドに展開して入っていくイメージというのも読みどおりでしたか?

 

A:そうですね、あそこまで高い位置に、あのへんにいたら、流れでそのまま中に入っていくことは自分の癖でもあるので、(國分)伸太郎とかと組むことが多いです。彼も気が利いて、自分が前に行くときにリスク管理してくれたり、自分の仕事をしてくれたりするので、自分も思い切って中に入っていけます。そういった意味では、いろんな周りの人との兼ね合いで、助けられながら自分もああいうポジションを取れているので、そのなかで得点できたのはよかったです。

 

 

Q:時間帯的にも、追いつかれてヒリヒリするような後半の立ち上がりとかがあったと思うので、カードを切るかというベンチの動きもあったと思うんですけど、いい時間帯に取れたのではないですか?

 

A:たぶん、自分自身も結構厳しい、なかなか90分もたない試合が続いているので、そのなかでもあの時間帯、そろそろ交代かなというところもありました。ただ、そんなことは気にせず、とにかく自分は行けるところまで行こうと毎試合思ってやっています。ここ数試合なかなか、チームは勝てていますけど、個人的には大した仕事が全然できてなかったですし、1失点目のところもなんとか自分ももっと寄せきれたりとか、何かできることがあったかなというのもあったりして、なかなかチームに貢献できてない感覚があったので、結果的にチームの2点目で決勝点が取れたことは、どんな形であれ、まずひとつ仕事ができたのかなというのでよかったと思います。

 

 

Q:ここまでシーズンで2ゴールです。ゴールを取る感覚はどうですか?

 

A:その感覚がないので。取ったあとの喜び方ひとつを取ってもそうですけど、ぎこちないというか、どうしてったらいいのか自分のなかでもそんなことまで考える余裕もないですし、毎回みんなにもみくちゃにされて、という感じが多です。自分のなかで感覚があるタイプでもないですし。ただ、チャンスがあれば、ディフェンダーだろと高い位置取ったり、ゴール前に出たり、常に前に前に行く姿勢というのは特長でもありますし、それはどんな試合でも意識しているところなので、そういう気持ちが今日は結果的にゴールにつながったという感じなので、前に前にという気持ち、前向きなプレーをしていれば、たまにはこうやってご褒美が来るのかなという感覚です。

 

 

Q:今日は800人サポーターが来ていて、山田選手のチャントも大合唱でしたが、選手にとってはどう聞こえていますか?

 

A:試合中っていうのはなかなか、自分も試合に集中していますけど、ゴールを取った後に自分のチャントをすごく歌ってくれているのは聴こえていましたし、試合後もああやってみんなが喜んでくれている姿を見ていると、勝つっていいなとあらためて思いました。緊張感あるシーズン終盤にピッチに立っていることがまず嬉しいというか、感謝の気持ちもありますし、加えてアウェイでも800人、どこのチームにも負けないぐらいの声援を、今日に限らず、いつもそうなんですけど、全国どこへ行こうが来てくれる頼もしいサポーターがいるので、間違いなく自分たちの力になっています。次ホームで、また大事な試合がありますけど、間違いなく最高のサポートしてくれると思いますので、サポーターの皆さんとまた一緒に喜び合えるように、いい準備してやっていきたいと思います。

戦評

J1昇格プレーオフ圏内との勝点差『1』で8位につけるモンテディオ山形は、13位・ヴァンフォーレ甲府とアウェイで対戦。前半に先制点を奪い、一時追いつかれるも、後半に勝ち越し点を挙げて2-1で勝利、今季初の4連勝を達成した。

 

山形は4戦連続同じスタメン、一方の甲府は3日前に行われたリーグ戦のスタメンからフィールドプレーヤー全員を入れ替え、システムをこれまでの3バックから4バックに変更して臨んだ。

 

キックオフ直前の気温27.6°Cで行われた一戦は序盤、山形は甲府の引いたブロックを崩せず、逆に甲府にハイプレスをいなされてシュートまで運ばれた。その中で14分、山形はシンプルな攻撃から決定機を迎える。髙江麗央が、裏抜けを図ったディサロ燦シルヴァーノへロングフィードを供給。これをディサロが上手く収めたが、戻ってきたヘナトアウグストの好守に阻まれた。

 

縦パスやサイドチェンジで相手を揺さぶって徐々に攻撃の形を作れるようになり、流れを掴んだ山形は21分、一転、前からボールを奪いに来た甲府を持ち前のパスで剥がして前進。山田拓巳の縦パスを土居聖真がワンタッチで落とし、受けた國分伸太郎がワンタッチで縦へスルーパス。これに抜け出したディサロが放ったシュートはGKの股を抜いてゴールへ吸い込まれ、山形が先制に成功した。

 

先制して以降もペースを握り、27分には相手のハイプレスを回避して前進、そこから土居がドリブルで運んでミドルレンジからフィニッシュしCKを獲得する。そのCKの流れから、安部崇士のクロスを西村慧祐が頭で合わせたが、甲府GK・渋谷飛翔の好セーブに阻まれた。
その直後、甲府のゴールキックのボールを三平和司が競り勝ち、アダイウトンに渡る。アダイウトンのスルーパスがフリーで入り込んだ三沢直人へ通り、決定機を許したがシュートは枠を逸れた。

 

ヒヤリとした山形は33分、イサカゼインのクロスを渋谷が弾き、こぼれたボールを國分がボレーで詰めたが枠の上。その2分後には、土居の中央を割るスルーパスを、裏に抜け出したディサロが受けて決定機を迎えたが、飛び出してきた渋谷に阻まれた。

 

決定機を複数作りながらも追加点を奪えない山形は前半の終盤、甲府の鋭いカウンターアタックを度々受け、42分、中盤でのボールロストからアダイウトンが中央突破し三平へ。三平のクロスをピーター・ウタカに合わせられたが、ゴールマウスのカバーに入った西村がヘディングで跳ね返す。その直後には、荒木翔のフライスルーパスが、背後を突いた佐藤和弘に通りピンチとなったが、ここも西村が対応した。

 

粘り強く守っていたが45分、甲府は三平の横パスを受けた三沢が運んでミドルシュート。ここは山形GK・後藤雅明が弾いたが、こぼれ球をウタカに拾われ、マイナスのパスを受けた飯田貴敬にニアを狙ったシュートを決められた。

 

追いつかれた山形は前半終了間際、セットプレーのチャンスを2度得たが勝ち越しには繋げられず。1-1のまま、試合は後半へ入る。

 

後半の立ち上がり10分、互いに決定的なシーンを作るまでには至らない状況の中、甲府のハイプレスが前半と比べて改善し、山形はビルドアップが乱れて苦しい展開となる。この流れを変えたい山形は63分に2枚替え。國分と土居を下げて坂本亘基、高橋潤哉をピッチに送り込む。

 

坂本亘は入って間もなく、鋭いプレスで相手のビルドアップミスを誘うとそれ以降、山形は連動したプレッシングから高い位置でボールを奪えるようになり、相手を押し込む。69分、左サイドでのパスワークで攻撃を作り、最後は小西雄大がミドルシュート。その2分後には、右サイドでトライアングルを形成してパスを回し、イサカのクロスがディサロに合えばというシーンを作った。

 

主導権を握り返した山形は迎えた76分、勝ち越しに成功する。山田の縦パスを、中盤左に下りたディサロが受け、ファーサイドでフリーのイサカへクロス。イサカがダイレクトでマイナスに折り返すと、ターンからのシュートを狙った高橋は収められなかったが、流れたボールをゴール前まで上がってきた山田が押し込み、ネットを揺らした。

 

再びリードした山形は81分、ディサロに代えて後藤優介を投入する。

 

終盤、山形はボール非保持の時はブロックを敷いて守備を行い、保持の局面になると、前がかりとなった甲府の最終ラインの裏を突いてロングカウンターを狙ったが、前に出る強烈なパワーは出せなかった。

 

90分、山形は勝ち越しゴールを決めた山田に代えて坂本稀史也を、髙江に代えて南秀仁を投入する。

 

アディショナルタイムに入り、同点を目指す甲府に対し、山形は自陣で守備の時間が多くなったが、高橋や後藤優といった途中出場の選手がプレスを怠らず、甲府の攻撃を阻止。1点のリードを守り抜き、9月を全勝で終えた。

 

勝点を51に伸ばした山形は次節、10月6日(日)にホームでレノファ山口FCと対戦する。