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モンテディオ山形
モンテディオ山形
2
[ 試合終了 ]
0 前半 0
2 後半 1
1
  • 82分 宮城 天
  • 90+2分 デラトーレ
  • 63分 クリスティアーノ
AWAY
ヴァンフォーレ甲府
ヴァンフォーレ甲府

メンバー

モンテディオ山形

スターティングメンバー

GK 1 後藤 雅明
DF 4 西村 慧祐
DF 5 野田 裕喜
DF 26 川井 歩
DF 41 小野 雅史
MF 18 南 秀仁
MF 29 髙江 麗央

80'

MF 49 後藤 優介

62'

FW 10 チアゴ アウベス

80'

FW 11 藤本 佳希

71'

FW 42 イサカ ゼイン

71'

控えメンバー

GK 16 長谷川 洸
DF 3 熊本 雄太
MF 8 小西 雄大

80'

MF 24 横山 塁

71'

FW 9 デラトーレ

71'

FW 19 宮城 天

80'

FW 36 高橋 潤哉

62'

監督

渡邉 晋
ヴァンフォーレ甲府

スターティングメンバー

GK 21 渋谷 飛翔
DF 2 松田 陸

86'

DF 5 蓮川 壮大
DF 13 三浦 颯太
DF 49 井上 詩音
MF 10 長谷川 元希
MF 24 松本 凪生

90+3'

MF 71 中村 亮太朗
FW 9 三平 和司

78'

FW 19 宮崎 純真

46*'

FW 30 クリスティアーノ

78'

控えメンバー

GK 31 マイケル ウッド
DF 23 関口 正大

86'

DF 40 エドゥアルド マンシャ
MF 16 林田 滉也

90+3'

MF 18 鳥海 芳樹

46*'

FW 15 飯島 陸

78'

FW 99 ピーター ウタカ

78'

監督

篠田 善之

スタッツ

90 45 total   total 45 90
11 4 15 FK 6 2 4
1 2 3 CK 2 1 1
1 0 1 PK 1 0 1
6 5 11 シュート 7 2 5
2 0 2 オフサイド 0 0 0

試合環境

  • 天候
    曇のち雨
  • 気温
    7.8℃
  • 湿度
    66%
  • ピッチ
    全面良芝
  • 入場者数
    12,881人
  • 主審
    榎本 一慶
  • 副審
    関谷 宣貴、千葉 直史
  • 第四の審判
    植松 健太朗

監督コメント

■総括:
まずは冷たい雨のなか集まっていただいた12,000人を超えるサポーターの皆さんありがとうございました。それから、もしかしたら今日は雨予報だったので、行くのをやめようかなと思って、それでも中継先で思いを届けてくれたサポーターの皆さんありがとうございました。
ゲームに関して言えば、立ち上がりからしっかりと自分たちが意図的に前進をしたり、あるいは前節の前半にちょっと足りなかった背後への意識をしっかり見せたり、そうやって相手を押し込むような展開が続く、あるいはまだ公式記録を見ることができていないので正確な数字はわからないですけど、しっかりとシュートで終われるようなシーンも多かったと感じています。
ハーフタイムでは、「良いサッカーはしているけれども、良いサッカーしているチームなんて世の中いっぱいあるし、これを結果に繋げないと我々評価されないので、そういうものをしっかりと掴み取りましょう」というような話を選手たちにして後半の45分に送り出しました。
与えたPKは、もしかしたら厳しいジャッジなのかなというところも感じてはいます。それでもレフェリーが下した決断を我々は受け入れるしかないので、そこからいかにして我々が2点を取ってひっくり返していくかというような作業、交代選手のパワーを使いながら、自分たちが少し大味な展開になることは避けたかったので、しっかりとボールを収められる選手、そこから仕掛けられる選手、そういった意図というものは選手たちもしっかりと汲んでくれて、結果的に逆転というところまで持っていけたと思っています。
ものすごく今日も難しいゲームだったんですけれども、ACLをタフに戦い抜いている素晴らしい甲府さんというチームを相手に我々があれぐらいやれたと、それもしっかりと勝ち得ることができたと。これはもう我々にとってものすごい進歩を証明した一戦だったと思いますので、やれたことはしっかりと自信にして、今日やれなかったことはしっかりと修正をして、次のプレーオフの我々にとっての大一番というものに臨んでいけたらと思っています。

 

■質疑応答:

Q:先制点を許した後、甲府がかなり引いて守るような展開になりました。どういった指示を出されたのでしょうか。

 

A:別に指示は出してないです。相手の出方を見て、我々がどうやって仕掛けていきますかというところは、仮に指示を出したとして、その通りにいくかどうかもわからないし、最終的に決断するのは選手なんですよね。なので、そういうものは私が監督就任してからいろいろな武器を持てるようにという形でやってきたつもりです。
相手がそういった形で来れば、我々にとっては狙いたいスペースはここなんだけども、その前にやっぱりひと手間ふた手間かけなきゃいけないよねとか、先ほど申し上げたように、我々のアタッカー陣のストロングをいつどのタイミングで引き出すか、そのために我々がボールをどのように配球していくかというところ。そこはもう全体で絵が描けていたと思うので、特に指示は出していません。ちゃんと相手を見て、相手の嫌がることはやれていたのではないかなと感じています。

 

 

Q:今日は(ブルイズの)ラインダンスに参加されていましたね。

 

A:リーグの最後というところでね。もちろんサポーターのリーダーの方もおっしゃっていたように、我々は5位になったということで、プレーオフの最後のゲームをここでやれる可能性があります。またここで今日のような形で締めくくることができればいいですけれども、リーグ戦に関して言えば、今日がひと区切りというところもあったので。
皆さんにご挨拶がてらぐるっと回っている中で、わざわざそこから一歩下がるのもね、おかしな話なので。自然の流れというものもありつつ、一つの区切りというかけじめというところで踊らせてもらいました。ダンスの採点は皆さんにしていただければと思います。

 

 

Q:今節も交代選手の力が発揮された試合だと思いますが、この試合ではチアゴアウベス選手を先発で起用して、宮城天選手を控えから使った意図を聞かせてください。

 

A:チアゴが途中出場で群馬戦の決勝ゴールのアシスト、それからいわき戦では1ゴール1アシスト、間違いなく結果を出しました。
前節のいわき戦に関して言うと、ちょっと天のギアが上がりきれないというか、そういったところが見られたので、しっかり結果を出した選手を先発で起用する、そういった流れは必然なのかなと思っています。
天には理由をしっかり説明しました。それでも、必ず出番が来るからそこで自分がしっかりと輝けるようにというような話は、この1週間でしてきたつもりです。
間違いなく彼の目の色が変わって、スイッチが入って、トレーニングから天らしさというものを見せてくれていたので、あとはいつどこで彼を起用するかっていうところは、僕に託された仕事だったと思っています。
もう少し早い時間帯というものも考えていましたけれども、チアゴのスピードを活かした展開というものももう少し継続したかったという思いもありつつ、それでも少し甲府さんの重心が下がったところで、やはり天が1人で打開できるような時間帯が、多分これから増してくるだろうというような思いもありつつ、そこで天の起用に至ったというような流れです。
デラも、前節、本当久しぶりにゴールを決めて、彼自身の勢いというものもね、取り戻していたと思うんですよね。
そういったものもしっかり発揮をして欲しかったですし、最後の素晴らしい決勝ゴールというものは、まだ彼の力が凝縮されたのではないかなと思っています。
いずれにせよ、どの選手が交代で出ようと1人ひとりがどれぐらい自分に矢印を向けて、自分の武器をまず発揮しようとするか、それがチームの利益に繋がるか、チームのためにどれぐらい走れるかというところを、全員が頭の中にどしっと置いてやっているからこその成果だと思うので、別に僕の起用がどうこうというよりは、我々には頼もしい選手たちが31人いるというところをしっかりと証明した姿だと感じています。

 

 

Q:千葉対長崎の試合の情報も入っていたと思いますが、引き分けで終わると山形と甲府も敗退する状況でした。試合展開にはどういった影響がありましたか?

 

A:我々が勝たなければいけない、勝たなければいけないというとちょっと嫌なんですけど、勝ちさえすればプレーオフに行けるので、他会場の情報を仕入れようというような気持ちは全くなかったですし、そういう話は(尽)さん(佐藤コーチ)とずっとしていたんですけれども、尽さんにももうそこはいらないよねっていうようなところで、ベンチ含めて共有をしていました。
ただ、1対1に追いついたときに、それこそ尽さんから「長崎が勝っている」と。それは我々がどうしなければいけないかじゃなくって、甲府さんがどうしなければいけないかというところで、これってものすごく重要な情報だったと思うので、さすが尽さんだなと思ったんですけど、それで甲府さんが間違いなく出てこなければいけない。
であれば、我々にとっても使いたいスペースが今後増えてくる。元々、我々は勝つことがマストだったので、逆に言うと甲府さんの重心を利用しやすくなったかなと感じていました。
だからといって何か選手に伝えたこともないですし、我々の手の内というか、ゲームの進め方というところで、他のスタッフがどこまで知っていたかわからないですけど、僕と頼もしい尽さんと2人の間では間違いなく共有できていたものがありました。
結果的に我々がスコアを動かして勝ち越せたというところは、その情報や甲府さんの戦い方が活かされたかどうかわからないです。でも、そういうような流れは事実としてありました。

 

 

Q:プレーオフがまだ最大2試合残っていますが、リーグ戦としては21勝4分け17敗で終了しました。このリーグ戦を振り返って一言いただけますでしょうか。

 

A:まだ今は振り返るつもりはないです。また後ほどゆっくりやりましょう。

選手コメント

No.19 宮城 天 選手

No.19 宮城 天 選手

Q:試合を振り返ってください。

 

 

A:前半、自分たちの時間もありましたけど、長い時間、相手に持たれて、後半立ち上がりから相手のペースになって、そこで失点してしまったことはまだ課題だと思いますけど、それでも、そこからの巻き返しであったり、後半、オープンになった時間での自分たちの特長というのを考えながらやれていたことだったりが1失点でも焦らずやれた要因だと思います。こういう形がいきなり得意になったわけではないので、少しずつ練習から何試合も重ねて、こういう形が自分たちの特長となってきたので、そういう意味では、日々の練習からの形が実ったのかなと思います。

 

 

Q:ホームでプレーオフ進出を決められたことに対しては、どんな気持ちですか?

 

A:自分としては、試合に勝つのも大事ですけど、途中出場の選手は、よりハングリーでないといけないと思います。スタメンでいままで出ていたなかで今節は途中出場だったので、そういう意味で悔しさはありますし、「自分が結果を出さないと」、「自分の力で、自分の得点で出たい」という気持ちがあったので、自分の悔しさをバネにして得点に絡んだ感じです。チームが取ることも大事ですけど、自分が得点を取るという強い気持ちが、PKですけど出たのかなと思います。

 

 

Q:後半途中から宮城選手が出て、どういう部分を修正したいと思っていましたか?

 

A:修正するのではなくて、いままでの試合全部、前半の選手たちが焦れずに頑張ってくれて、そこで相手の体力が削れたことで、自分たちが出るときにはオープンな展開だったと思います。それぞれ役割があって、今日は自分とデラ(デラトーレ)が決めましたけど、前半の人たちの気持ちもわかるので、修正するというよりかは、自分たちの戦いをやり続けた結果、この5連勝、今日の勝利だったのかなと思います。

 

 

Q:先発、途中出場に関わらず、同じ強度でプレーできることは重要なことだと思いますが、どう感じていますか?

 

A:いままでスタメンで、今回はベンチメンバーになりましたけど、スタメン、ベンチありますけど、ベンチ組のパワーはすごいなと感じましたし、自分も含めて、そういうところで最近、後半の逆転劇がありましたし、後半に入って自分がピッチに立ってからは押せ押せでしたし、負ける気が全然しなかったです。そういう意味では、途中出場の選手のハングリーさ、ベンチで満足している選手はひとりもいないので、そういう部分がないとやっぱりスタメン争いも激しくならないですし、向上していかないので、そこがいま一番、チームが勝ち切れている理由かなと思います。

 

 

Q:チームとして、甲府に対してどういう攻撃の狙いがありましたか?

 

A:チーム全体としては、ウインガーを軸にするサッカーで、回しているなかでもウインガーだったり、前の選手が裏を取ったり、スピーディーなサッカーを展開するというところがありました。自分が出てからは、チアゴが前半から裏を狙って、だいぶ取れるという印象があったので、自分も裏を狙おうと思いましたけど、チアゴとはちょっと自分はタイプが違いますし、チアゴが裏を取る部分を自分はドリブルでしたほうが、全体も下がりますし、取られる可能性が低いなと思ったので、自分はドリブルで前進して、推進力を出して、得点に絡んでいこうかなと考えていました。

 

 

Q:今日は多くのサポーターが駆けつけて、終盤に向けてどんどん後押しをしてくれたように見えました。出ている選手にはどんなふうに届きましたか?

 

A:1失点してから、チーム全体としては焦りはありましたけど、サポーターの皆さんが少しも不安な雰囲気を出さずに盛り上げてくださったので、「自分たちもやれるんだな、最後まで走り切らないとな。負けるとしてもやり切らないとな」という気持ちになって、それで最後まで走り切れましたし、最後(アディショナルタイムが)8分ぐらいありましたけど、守り切れた要因かなと思います。

 

 

Q:プレーオフが始まりますが、あらためて意気込みをお願いします。

 

A:変に気負い過ぎずに、2週間ありますし、いままで積み上げてきたことが試合に出ると思うので、やることは変えずにしっかりトレーニングしていければなと思います。

 

 

Q:PK獲得が決まったあと、デラトーレ選手と話すシーンがあって、「自分が蹴る」というジェスチャーがありましたが、どんなやり取りがありましたか?

 

A:本当は9番やフォワードというところで譲らなきゃいけない場所でしたけど、でも、蹴らせてくれたデラには感謝しかないですね。2点目はデラが取ったので、MVPはデラに譲ります(笑)。

選手コメント

No.9 デラトーレ 選手

No.9 デラトーレ 選手

Q:試合の感想からお願いします。

 

A:この試合は、自分にも、チームにも大事な試合でした。何かを決める試合、自分の頭の中に描いたようなシチュエーションの試合だったと思いますし、大事な試合で勝つしかない、負けたら終わりという試合だったので、自分自身もしかり、チーム全体のパフォーマンスに満足しています。

 

Q:逆転のゴールシーンを解説してください。

 

A:右サイドで速い展開だったんですけど、南選手(秀仁)が相手のペナの中に素早く入りました。南選手の特長を理解した中で、無理やり打つ選手ではないので、必ずパスが来ることを信じて待って、南選手からいいパスを受けて、思い切り振ってゴールが入ってよかったです。

 

 

Q:貴重な勝ち越しゴールを決めました。どんな気持ちでしたか?

 

A:自分が自分を見失ってなかったというか、自分を最後まで、どんなときでも信じ続けた成果のゴールだったと思います。前の試合のインタビューでも言ったんですけども、本当にややこしい怪我をしてしまって、離脱した時期が長くなってしまったので、そのなかでもあきらめずに、同じポジションの選手といい争いをしながら、お互いをリスペクトしながら、自分の居場所をずっと探して努力してきたので、その努力し続けた結果がゴールにつながったと思います。前節も今節もそうでしたけど、チームメートの喜び方を見たら、すごくわかると思います。自分自身が試合に出ていなくても、いつもチームに明るい雰囲気を作ってくれた結果、全員が最後まで信じてくれたことで大事なゴールを決められたことは、心から嬉しく思っています。

 

 

Q:後半、苦しいなかで入ってきて、どんなプレーをしようと思いましたか?

 

A:本当に勝つしかない試合だったので、僕たちのチームは前半、残念ながらゴールは取れなかったですけど、いい流れで試合運びできました。すごく小さいことが結果につながることが多いので、前線からハードワークをして、守備をして、チーム全体で前から行く姿勢を見せようと思って試合に入りました。その姿勢を見せた結果、チーム全体で「よし、行けるぞ!」と感じることができました。一瞬でも時間があれば必ず点が取れる雰囲気は、前からの守備でチーム全体に与えられたと思うので、本当によかったと思います。

 

 

Q:2年連続でプレーオフ進出となりました。昨シーズンの悔しさを晴らすチャンスを手にしました。

 

A:山形の歴史を刻む目標で日本に来ましたし、去年の敗退の仕方は、自分たちにとってはすごく悔しいものでした。でも、今年あらためてプレーオフに進出できますし、今年は去年の経験を生かせるチャンスだと思います。プレーオフに進出した4チームとも、クオリティーの高い4チームだと思いますし、チーム全体で1年間積み重ねてきた努力を糧に、本当に小さいことで結果につながることが多いので、自分たちが積み上げてきた経験と努力を信じて臨みたいと思います。

 

 

Q:たくさんのサポーターが駆けつけて、選手を後押ししてくれましたが、デラトーレ選手はどう見ていましたか?

 

A:山形のサポーターは私にとって、すごく大事な戦力だと思います。どんなときでもチームのために、たまには厳しい声もありますけど、それを僕たちも真摯に受け止めて、チームのために、僕たちのために後押ししてくれていると思います。僕たちプレーヤーとしては、その素晴らしいサポーターたちがいつも期待してくれているので、その期待に応えられるように、いつも僕たちがピッチに立ちますし、彼らがいなければ、僕たちはここまで来られなかったと思います。

戦評

リーグ戦最終節、プレーオフの残り一枠をめぐる、勝点64同士の直接対決は、甲府に先制されながらモンテディオが逆転して5連勝。これで5位が確定し、昨シーズン同様にプレーオフ進出を決めた。

 

9戦負けなしの甲府に対して、4連勝中のモンテディオは勝てばプレーオフ決定、引き分け以下では進出できない条件。キックオフ直前の気温は7.8℃と低いなか、12,881人を集めたスタジアムで運命の一戦の火蓋が切られた。

 

開始からモンテディオがボールを保持し、甲府のプレッシングにいかに対応するかがポイントのひとつで、相手を動かしつつ、5試合ぶりに先発した左ウイング・チアゴ アウベスのスピードを生かすボールが数多く供給された。

 

3分にはGK後藤雅明から引き出したボールを髙江麗央がさらに左の奥へ。仕掛けたチアゴのクロスに後藤優介が飛び込んだが、シュートはGK渋谷飛翔の正面だった。

 

10分過ぎには風が強くなり、風上のモンテディオが攻めやすい状況となったが、14分、チアゴのクロスにはニアに飛び込んだイサカゼインが体に当てたものの、枠には飛ばず。20分には甲府のCKの流れから、クリスティアーノのクロスを中村亮太朗が頭で合わせたが、こちらも枠の外だった。

 

その後は中央のスペースで髙江がフリーになるシーンが多く、28分にはイサカに合わせて長いスルーパスを送ったり、29分には浮き球をピンポイントで後藤優介の足元に合わせたりしたが、いずれも打ちきれず。押し込んだ31分にも、最後はボックス内でチアゴがシュートを放ったが、これも枠には飛ばなかった。

 

前半の終盤には、髙江のミドルシュートや、イサカのクロスにチアゴがファーサイドで合わせる場面もあったが、いずれも決めきれず、0-0のまま折り返しとなった。

 

後半は、甲府が右サイドハーフを宮崎純真から鳥海芳樹に代えてスタート。風上を利用し、55分にはショートカウンターから最後はクリスティアーノがミドルシュートを放つなど、押し込む時間も作った。すると59分、甲府がカウンター。中央に持ち込んだ鳥海に対して、髙江が一度は遅らせたが、そこからのスルーパスで三平和司に抜け出された。これを止めようとしたGK後藤雅は、しっかりとボールに行っているように見えたが、三平が倒れて判定はファウルでPKに。モンテディオの選手たちのアピールでも判定は覆らず、このPKをクリスティアーノに決められ、63分に先制を許した。

 

プレーオフ進出にここから2点が必要となったモンテディオは、PK直前に後藤優に代えて高橋潤哉を投入。スローテンポに持ち込もうとする甲府に対して、パワーをかけてボールを奪いにいく。71分には最初の2枚代え。藤本佳希、イサカゼインに代えてデラトーレ、横山塁を投入。甲府は4-4-2のブロックを引いて構えるなか、モンテディオはその外側では回すものの、なかなかチャンスは作れなかった。

 

80分には2枚代えで、チアゴ、髙江に代えて宮城天、小西雄大を投入し、交代枠を使い切った。するとその直後、左サイドで宮城が相手の守備と対峙しながら、内側を追い越した小野にパスを送ると、小野は相手の守備に倒され、PKを獲得。このPKを宮城が決め、82分に同点とした。

 

ここからはオープンな展開になっていくが、そうした展開を得意としているのはモンテディオ。長いボールも使いながら、相手ボールに強烈にプレッシャーをかけ続けると、徐々にペースを握る。アディショナルタイム直前にはシュートコースをこじ開けた宮城がミドルシュートを放ったが、これはキーパーの正面。その直後にもカウンターから最後は高橋がミドルシュートを放ったが、ここは枠をそれた。

 

ゴールこそならなかったが、決定機を増やした状態で7分間のアディショナルタイムに突入。モンテディオはカウンターを受け、長谷川元希のスルーパスからピーター ウタカがシュートを狙ったが、これは西村慧祐が体を張ってブロック。すると、そのこぼれ球を拾った川井歩がドリブルで持ち上がると、一度は失いかけたボールを川井がペナルティーエリア内に差し込む。パスを受けた南が浮き球で折り返し。これをデラトーレが左足でしっかりと合わせて枠内に突き刺した。

 

逆転に成功したモンテディオはまだ多くの時間を残していたが、テンポを落とし、しっかりと時間を使いながら甲府の攻撃を封じ、2-1で勝ちきった。

 

モンテディオは今季3度目の5連勝。今シーズンの通算戦績は21勝4分17敗で、勝点を67まで伸ばし、他会場で長崎に敗れた千葉を上回って5位でフィニッシュ。7位からの逆転でプレーオフ進出を決めた。

 

プレーオフ準決勝の相手は4位・清水。11月25日の13時キックオフ、清水のホーム、IAIスタジアム日本平で行われることが決まった。