公開日 2014.12.06
元日本代表監督イビチャ・オシム氏からモンテディオ山形へのメッセージ
J1昇格プレーオフ決勝を前にしたモンテディオ山形に対し、元サッカー日本代表監督イビチャ・オシム氏よりメッセージを頂きました。みなさまに下記の通り紹介させていただきます。イビチャ・オシム氏の温かいメッセージに深く感謝申し上げます。
14.12.5.オシム・山形へのメッセージ
まず、天皇杯決勝進出に心からおめでとうと言いたい。
日曜におこなわれるJ1昇格プレーオフ決勝は、私はジェフ千葉よりもモンテディオ山形が有利だと見ている。たしかに山形は勝たねばならず、その点ではジェフにアドバンテージがあるが、ここまでの結果――天皇杯の準決勝やジュビロ磐田との昇格プレーオフ準決勝――を見たときに、山形の方が優れているといえるからだ。
正直に言って今日のチームを私は知らないが、かつて山形がどんなチームであったかはよく覚えている。ジェフの監督に就任して、初めて組んだ練習試合の相手が山形だった。以来、ジェフ同様に小さなクラブが、クオリティの高いサッカーを実践しているのを幾度も見てきた。そして山形の人々が、モンテディオとともにあることも目の当たりにしてきた。
ジェフの元監督である私は、ジェフのJ1昇格を願っている。しかし同時に、山形の飛躍も願っている。ジェフが長い間、J1に昇格できないこと自体が、日本サッカーの進歩を示している。そして今年、山形がジェフを破り昇格を果たすのであれば、それもまた日本サッカーの進歩の証明になる。そのときにはまた、改めておめでとうを言いたい。